インターバルってなぁに？稼働率とは？

前回の続きでセラピストさんの報酬体系（施術時間あたり報酬／売上歩合報酬）でメニュー単価の高いサロンでの売上歩合報酬の方が稼ぎやすいのでは？という疑問を抱えて終わりました。

今回は実態はそうなりにくいリラクゼーション業界の構造について、

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◆インターバル

◆稼働率

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の両側面から触れてみたいと思います。

少し長くなりますがお付き合いください。

 

インターバルとは「時間の間隔」や「休憩」を意味します。

様々な業界で使われる言葉ですがリラクゼーション業では予約間隔時間を指します。

例えば、13：00から60分コースの予約があったとして次の最速の予約可能時間を何時からに設定するか？

施術終了時刻は14：00です。

▶︎サロン業態毎で異なるインターバルの違い

-A店（安価なもみほぐしサロン）インターバル10分→14：10

-B店（中価格帯のボディケア＆オイルMIXサロン）インターバル15分→14：15

-C店（高価格帯のアロマオイルトリートメントサロン）インターバル30分→14：30

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という感じです。

なぜ異なるかというと、価格が高くなるほど施術前後の準備やカウンセリングなど、施術以外の時間を要する為です。

物理的な側面の他に、価格が高いということはそれなりのリラックスタイムを演出する必要もある為、余裕を持ったインターバルタイムを設定する必要もある為です。

 

ある一人のセラピストさんがそれぞれどの程度施術が可能か比較してみます。

A店（インターバル10分）

C店（インターバル30分）

※シフト時間は10：00~18 ：00の8時間

※休憩なく全ての予約枠が埋まったと仮定します。（念の為にお伝えすると業務委託契約は雇用ではなく個人事業主なので労働基準法が適用されず休憩時間の概念がありません）

 

A店（インターバル10分）

1人目　10 ：00~11：00

2人目　11：10~12：10

3人目　12：20~13：20

4人目　13：30~14：30

5人目　14：40~15：40

6人目　15：50~16：50

7人目　17：00~18 ：00

ちょうど7名の施術が可能です。施術合計時間は7時間／420分です。

 

C店（インターバル30分）

1人目　10 ：00~11：00

2人目　11：30~12：30

3人目　13：00~14：00

4人目　14：30~15：30

5人目　16：00~17：00

次は開始時刻が17：30となる為予約が取れません。

5名で施術合計時間は5時間／300分です。

 

報酬体系（施術時間報酬と売上歩合報酬）が同じ施術時間報酬（2,000円／60分）だったとします。それぞれの報酬額はいくらでしょうか。

A店 7時間×2,000円＝14,000円

C店 5時間×2,000円＝10,000円

4,000円もの開きが出てしまいます。

これではC店で働くスタッフさんはいないですね。

 

では、C店の報酬を売上歩合報酬にして比較してみます。

C店は高価格帯サロンなのでメニュー価格60分6,000円で計算します。

5人の施術を行なったので売上額は30,000円です。

報酬は50％なので15,000円という事になります。

税抜売上額からの計算だと13,636円です。

計算上、多少の誤差がでますが実態としてA店の報酬と同じ報酬レンジになるのが分かると思います。

 

これがリラクゼーション業界の特性で報酬実態となります。

ちなみに稼働率は「施術時間／シフト時間（実稼働時間）」で表します。

A店 420分／480分＝87.5％

C店 300分／480分＝62.5％

施術時間で稼働率を計算する場合、どんなに忙しくても稼働率は100％にはなりません。

しかし、施術時間以外も業務（準備やリセット）を行なっているのでインターバルタイムを含めた稼働率で計算しているサロンもあり、ロスタイムが出ない限り理論上100％がありえます。

 

補足となります。

はっきりデータとして算出はしていないですが、単価が高いサロンになるほど業務委託契約ではなく社員やパートなどの雇用契約スタッフの割合が高くなるように思います。

これは、事業主側の観点として、一定ラインを超えると歩合の業務委託契約よりも雇用契約コスト（人件費）の方が安く済む為です。

 

いかがでしたでしょうか？

働く側の視点で言えば、サロンの単価や雇用形態を確認するのが良いと思います。

運営側としてはメニュー価格の設定やスタッフを募集する際の参考にしていただければと思います。

 

これからもリアルでちょっとイイ話をお届けしてまいります。

皆さんの日常がもっと素敵な一日になりますように。

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